自己紹介

鬼頭正信 Kitoh Masanobu  略歴

自己紹介

1949年1月 愛知県大府市に生まれる
1973年 愛知教育大学美術科卒業
1975年 東京芸術大学大学院修了

     工房カオスを開設、鍛金を主とする創作活動を始める
1975年~ 制作とともに講演・教育活動も行なう

     日展に発表(1979年~日本新工芸展に発表)

     彫刻・工芸のグループ展に参加

     各地にモニュメントや壁面レリーフを制作・設置
1977年~ 個展(以後20数回開催)
1997年~ 金属造形研究会を始める
     (2013年金属造形の会に改組)
2009年 「RT」をホームページで公開・iMetal工房を開設
2010年 「RT」:CCDOデザインアオード2009受賞
2013年 「RT」:金沢市の「平成の百工比照」に選ばれる
現 在  工房カオス 主宰・iMetal工房 代表
     金属造形の会 代表

     中部デザイン協会理事

私の最も大切な作品 「調和」
これまで小さなアクセサリーから器類、屋外彫刻まで様々な物を作ってきました。
工芸なのか彫刻なのかと問われることも屡々でしたが、現在作っている道具については製品というべきでしょう。私にとっては分類にこだわらず良い物を作りたい、ということだけが大切です。
これまで作った全ての物に情を持っていますが、このレリーフは自分にとって特に大切な作品です。
ブロンズ像や版画のように複数を作ることができる電気鋳造という技法で作ります。ロダンの彫刻が鋳造という方法により世界中に多数あるように、良い物が多くの人々に供給されるのは良いことであり、その例でありたいと願っています。

調和
調和

このレリーフは若い建築家の業績を表彰するために日本建築学会東海支部が設けた賞の盾として創作したものの姉妹作品です。
若い建築家が受賞により更なる飛躍をすることを願うとともに、二羽の姿に個性と社会性という対立しがちなものの調和という願いを込めました。
また、私たち人間の創造活動が自然を支配するのでなく、調和して快い環境を生むことを願うものです。
21世紀を迎え、対立して来た人々や社会が互いの異質な価値観の共存を認め合うことにより、生命はもとより、あらゆる物質をも含めた宇宙的調和が真の平和を実現するであろうと信じます。
    (電気鋳造レリーフ「調和」縦155x横170mm)

代表作は?と問われたある先生が仰っていたように「これから作ります」というのが理想です。
これからこれまで以上にもっと良い物を作りたいという意欲ですが、果たして出来るでしょうか。
作りたいと願っています。

工房カオスについて
1975年、東京芸大を修了し、愛知県大府市の実家に戻り、鍛金を主とする創作活動を始めた時に決めた工房名。現実社会にとらわれず自由に理想の創作を目指すにはカオスから始めるべきだと思っていたので自分の空間として名付けた。とはいえ現実には実家の納屋の一部を占領し庇にガスボンベを置いて作業場としていた。
工房としての小屋を建てたのは1976年、鹿児島の「躍然」の像を作ることがきっかけであった。その翌年に金工教室を始めた。その会員と身近な友人を加えて展覧会を始めたが、工房に関わる人々の発表として「カオス展」という名称で開催した。
1996年、隣接する延命寺川の河川改修により立ち退くことになったため、残る敷地内に現在の工房を建設した。

iMetal工房について
鍛金の技法は楽しいのであるが、絞り作業で使う「当て金」の問題で苦労する。その問題を解決したくて様々な工夫をしてきた。
ソケット式の当て金を開発できたのでそれらを紹介するためにホームページを作成、2009年公開した。iMetal工房はその紹介用窓口として開設した。