RTの紹介

「RT」による 当て金 構成の例 ①は「基本型」の横挿し使用例
(この例では「延長用」で「常用当て面」をオフセット使用)
②の直立させたのが「ぶったて型」
③は「基本型」の縦挿し使用例

「当て金」とは「金床」の変化した物で、シンプルな金床では「当て」られない作業のため、「当て面」をオフセットさせた道具です。

そこで、機能部分を支持体から切り離し、ソケットを設けることで、多種類の機能部品を入れ替えて使える道具に改造しました。これは極めて有効に働く道具となりました。初期の物は強度や精度に問題がありましたが、改良を重ねて、実用に耐える物となりました。基本的な形として支持体に45度にソケットを設けて「基本型」としました。これ1つで縦横双方の据え付けが可能であり、極めて多機能な展開が生まれました。また、オフセットの方法も「延長用ソケット」でさらに広げることが出来ました。
このソケット式にしたことで生まれた利点は次のような例です。

① 機能部品側に丸軸を付け、支持体側に設けた丸穴のソケットに差し込む構造であり、360度自由な方向にセットが可能であり、自由度を飛躍的に向上しました。 ⇨据え付け例の頁へ

② 支持体の向きを変えることで横挿し使用が可能となり、従来は使わなかった側面も機能するようになり、「5面式」と呼ぶことにした新しい機能も開拓できました。 これも 可能性を飛躍的に向上しました。

③ ソケットの 下側から差し込んで器の肩を成形するなど、別の方向からの様々な機能も得られました。

④ 「延長用」ソケットの使用で、従来の「への字床」と呼ばれる当て金の機能も実現しました。(「延長用ソケット」はソケットを丸軸に付けたものです。)

⑤ 多機能な当て金として開発してきましたが、機能部品側に木や鉛、松脂台など異素材をセットすることで、大型作品の部分的成形など、当て金とは別の働きを得ることができました。これは極めて有効です。

⑥ 既存の当て金も無駄にはなりません。分断して軸部を加えることで、全ての部分が多数の新しい機能部品に生まれ変わります。( 従来は使わなかった側面も支持体部分も機能するようになります。)

⑦ それまで当て金を作るということはかなりたいへんな作業でしたが、機能部品だけを作るか変更すれば良いことになり負担は極めて減少しました。

⑧ 手入れをする場合も機能部品だけを扱いますから負担は減少しました。

⑨ 当て面部品はそれ自体が手持ち使用の当て盤としても使える物となりました。

⑩ 機能部品は小さいため、収納はキャビネットに整然と並べられ、管理も容易となりました。

これらの機能によって格段の成果を得ましたが、なるべく身近な材料や部品によって当て金の機能を実現したい、という思いも有りました。まず、丸軸(S45Cの磨き丸鋼がおすすめです)さえあれば様々な対応が出来る、ということが基本的構造です。その端部を目的の形に削るなどすれば、それだけで当て金として機能します。その丸軸に鋼片などを加えれば、機能は拡大します。立方体のような鋼片を付ければ、5種類の面を活かして5面式となります。
もっと簡単に多種類の機能を得る方法として、ボルトを活かす方法もあります。関心をお持ちくださる方はお問い合わせください。

このソケット式はとても便利な方法ですが、必要な強度を持つことと、ソケットの構造を信頼できるレベルで作ることが前提となります。それを実現させてくれたのがクロダイト工業株式会社です。絶大な協力を頂き、ダクタイル鋳鉄の信頼できる道具として生まれました。現在のところ、当て面部品は鋼材による物が多いのですが、ダクタイル鋳鉄の一体型に向けて改良中です。徐々に紹介して行く予定です。

ソケット(ソケットを設けた台床となるもの)

「ぶったて型」主に初期の絞りに使用。

「基本型」支持部に対しソケットを45度に設け、縦挿しで初期の絞りに使用し、横挿しで深い形の物までに使用出来る基本的なもの。

「万力型」木台の無い人のための万力用。 縦挿しで初期の絞りに使用し、横挿しで深い形の物までに対応した「基本型」に準ずるもの。

「延長用ソケット」はソケットを丸軸の先に設けたもので、当て面の位置をオフセットさせて従来の「への字床」の機能をするためのものです。

「∅16延長用」はRT16の当て面部品をRT24のソケットで使うための延長用です。
現在は溶接による試作品状態です。

これは「卓上型」です。
万力も無い学校や環境のために考えたもので、「基本型」と同じく縦挿しと横挿しの両方に使用できることと、斜め方向にも据え付け出来ます。手軽な作業用ですが、クランプやネジで固定すれば絞りのような作業も安定して出来ます。

当て面部品(当て面となる部品)

きのこ形基本当て面いわゆる旧式当て金の坊主床の頭部に相当する物です。

常用当て面部品(3種類)主に縦挿ししての絞り・均しに使用する他、横挿しして側面を使うなど様々な働きをします。

ボール付き基本ピンボールを溶接したものはシンプルですが働き者です。同じボールでも溶接する位置を変えると更に働きが増えます。

当て面部品用鍔付きピン
(基本ピン)
鋼片などを溶接して、当て面部品を作る時に使用する他、この頭部を削って小さな当て面部品を作ります。

「サイズについて(RT24&RT16)

このホームページでは「RT24」と「RT16」を紹介することにしました。
(もっと小型や大型も使用していますが、煩雑になりそうですので、別の機会に紹介する予定です。)

RT16とRT24(万力型の例)

RT24は、穴寸法が直径24mmのソケットを設けた台床と、それにセットして使う軸部の寸法が直径24mmの当て面部品で構成するという基本的なRTです。

RT16は、穴寸法が直径16mmのソケットを設けた台床と、それにセットして使う軸部の寸法が直径16mmの当て面部品で構成します。装身具や小品を制作される方、手軽に小物の鍛金を楽しみたい方のために開発しましたが、小さいがために精度を要するという難題にとても苦労してしまいました。